握り寿司は1かん、2かんと

数える。

貫の文字を当てることが多い。

しかしまだ、一般の国語辞典では採用していない助数詞である。

寿司を「かん」と数えた例は比較的最近からであり、古い文献に「かん」という特別な助数詞で数えた例は見当たらない。

いずれも1つ2つ、または1個2個である。

江戸時代末期の『守貞謾稿』では1つ2つと数えている。

明治43年与兵衛鮓主人・小泉清三郎著『家庭鮓のつけかた』、昭和5年の永瀬牙之輔著『すし通』でも1つ2つ。

昭和14年岡本かの子著、『鮨』では「五つ六つの鮨」である。

昭和35年宮尾しげを著『すし物語』でもやはり1つ2つである。

ただし、寿司職人の間で戦前の寿司一人前分、握り寿司5つと三つ切りの海苔巻き2つを、太鼓のバチに例えて「5かんのチャンチキ」と呼んだと紹介されている。

昭和後期のグルメブームの時に一般に使われるようになったと言われる。

「昔1かんの寿司を二つに切って提供したなごりで、寿司2つで1かんという」。
update:2010年02月15日